2016年8月14日日曜日

近い目標・遠い目標

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ご無沙汰してしまいましたが、みなさんお元気でしたか?私はめずらしく夏風邪をひいてしまい、1ヶ月も苦しんでいました。年齢には適わないことを痛感した7月でした。
みなさんお気をつけください。

今回は、来春卒業を控えている2人の学生の話をします。
Aさんは成績優秀で、特待生です。Bさんは人柄はいいのですが、学業も実技もパっとしません。後ろから数えたほうが早いのでは・・という成績です。
5月にそのBさんから「就職先が決まりました。学内で一番早い内定だと思います。」と報告がありました。しかも、4社にエントリーして4社とも内定が貰えたというのです。信じられないような報告でした。彼女の話では、就活は高校のころから始めていたのだそうです。自分の興味ある分野に焦点を当て、その分野に関する知識を得るために努力をしていたのです。そして面接試験では、1つ訊かれたら10以上答えられるように準備して臨んだそうです。それに会社のために働ける人材であること、音楽という世界で培った笑顔とマナー、そして絶対に諦めない根性を充分に理解していただけるようにアピールしてきたというのです。そして、全ての会社で内定が決まるという快挙を成し遂げました。その後、大学では教育実習期間になります。実習先の授業で伴奏をしなければならないのですが、はたして数多くの伴奏ができるのだろうか・・と心配していました。ところが、彼女は自分用にアレンジをしてPCで楽譜を書いてきたのです。そして、それが実習で使えるか見てほしいというのです。私は本当に驚きました。そして、無事教育実習も終えました。
一方のAさん。彼女は学業も実技もトップの成績をとり続けています。学生としてですが、数多くの演奏の機会を得る事ができ、充実した学生生活を送っています。しかし、卒業後の進路については真剣に考えません。進学するのか、就職するのか、卒業年度になってもうやむや状態でした。今が楽しくて満足した毎日なのです。ですからその楽しみを続けるための努力は惜しみなくするのです。指導者の立場から言えば、本当に手のかからない優等生なのです。しかし、彼女のこれからの人生設計を考える上で、社会人として収入を得なければならないこと、自立して自分の歩む道を切り拓いていかなければならないこと、そして社会に貢献できる社会人になることなどを諭していたのですが、実行に移せないでいました。しかし、同級のBさんが内定を頂いた事で、やっと現実が見え始めたようです。Aさんも遅まきながら就活を始めました。さて彼女は就職できるでしょうか・・


私はこの2人の成長を目の当たりにして、学内での姿や成績だけで評価することは大変危険だと痛感し、反省しました。Bさんは自分の実力を見極め、自分の人生をしっかり考え、自分のアピールポイントを伝える事で内定を手にしました。Aさんは学生としての本分を全うする事で特待生として学生生活を過ごしていましたが、社会を見る事ができず、就活に出遅れています。私たち指導者や親は、どのように育てなければいけないのか考えさせられる事例だと思います。皆さんもこの機会に考えてみてください。




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