2016年10月22日土曜日

「読譜を短時間で終わらせる初見に強い子」を目指して

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ご相談はこちらから
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

すっかり秋らしくなって来ました。山々の木々がどのような絵模様を見せてくれるのか楽しみですね。

今回は読譜についてお話しましょう。ピアノ学習において読譜は最初に遭遇する高いハードルです。それを越えるために指導者や保護者の方々はいろいろと工夫されておられると思います。

一般的には音名カードを読ませ、その音をキーボードと一致させます。そこにいろいろな問題点が見えてきます。例えば、1音のカードはスピーディーに読めるのですが、楽譜になるとなぜか譜読みに時間のかかる生徒がいます。これが意外にも多いのです。音符の1音を点とすれば、メロディーは点の集合体です。点を横に繋げて線として読まなければなりません。
 しかし、前記のような生徒さんは、全ての音符を点のままで読み続けていることに気づきました。そこで小学校1年生の国語の教科書が「分かち書き」で書かれているように、楽譜もそのように読むことを考案しました。そこで作成されたのが、宇都宮バスティン研究会の「3ノーツカード」です。瞬時に3音を横読みするカードです。3音を瞬時に読み、それを弾く訓練をすることで目を横に送る習慣が付き、メロディーが流れるようになります。それと、バスティンメソードの特徴である、プレリーディング期間中に習得する指番号・リズムをセットにして読む方法と音程読み、それぞれを横軸・縦軸として読譜力を身につけます。そして、その集大成として初見力を付けることで読譜が完成します。

ところが、新たな問題点が見えてきました。それは、一度譜読みをして覚えてしまうと、その後は楽譜を見ない生徒です。記憶に頼って練習し、レッスンも受けます。その結果、ミスをしてもそのミスが楽譜上でどこなのか確認できないのです。ハノンのように機械的に同じことを繰り返す場合、いつの間にか音形が変わってしまっても気づかないのです。この原因は楽譜を見ないことにあると思います。ですから暗譜していても楽譜から目を離さないことを徹底的に習慣付けることが必要でしょう。そして、目で見た音を手が正しく弾いているか耳で判断するという回路を作ります。


このような読譜の訓練は初見力を付ける時にも活きてきます。初見力を付けることが様々な問題を生じさせない近道であり、既に見えている問題点を解決する方法でもあるようです。初見力こそ総合力に繋がります。五線の音「23音」が読めるようになった生徒さんは、ぜひ初見の訓練を始めることをお奨めいたします。ピアノが生徒さんの人生において生涯の友になってくれることを願って、初見が特技の一つになるように導きましょう。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
生徒さん募集中です。土曜日、日曜日、対応可能です。
ご見学・体験レッスン・ご相談はお気軽に!
ブログの連絡フォームまたは下記アドレスまで!
utsunomiya.pianosensei@gmail.com