2022年12月2日金曜日

11月の嬉しい報告

 11月はいい知らせが2つありました。


 去る11月13日に宇都宮短期大学音楽科創立55周年記念演奏会で、グリーグのピアノコンチェルトが行われました。その1楽章ソリストとして、卒業生代表加藤紗耶香さんが演奏されました。基礎力もあり、解釈もきちんとされた説得力のある演奏であったと、多くの方から嬉しい感想をいただきました。
私のところに来た頃は、音も響かず、ひたすら打鍵ばかりをレッスンしていた記憶があります。その彼女が、オーケストラに負けない音を出していました。常の研鑽の証ですね。




次はコンクールの報告です。
栃木県ピアノコンクール本戦が11月20日に行われました。そこでF級(高校生の部)でK・Kさんが金賞をいただきました。おめでとう!!
彼女は高校受験のため、昨年12月からお休みをしていました。今年の夏休みに復帰。復帰後、初めてのコンクールでの受賞です。素晴らしいことです。
復帰後の彼女は、高校受験を乗り越え一回りも二回りも大きく成長した姿で戻ってきました。ですから、充実した理解力と表現力を求めることができました。
これから益々成長することでしょう。


  師走の由来はいくつかあるようですが、師はお坊さんを指すようです。お坊さんが年末はお経をあげるのにも大変な時期であるということから師走と言われるようになったようです。

 私にとってこの一年は年中師走だったよな気がします。いつもお尻を叩かれているようで、走り続けてきました。去る11月13日には、宇都宮短期大学音楽科創立55周年記念の同窓会・記念演奏会が開催され、その準備に翻弄していました。お陰さまで来場者1,400名、メインコンサート来場者450名以上と満員御礼状況となりました。当日券を求められる方が多く、最後は入場をお断りする事態となりました。有り難い悲鳴です。

コロナ禍での開催ではありますが、開催する側、参加される側の両方での予防する習慣が成功に導けたのだと思います。そして自信にもつながりました。今また、全国的には感染者が増えてきているようですが、私共には開催後そのような報告はありません。ホッとしています。メインコンサートは、ピアノあり、オーケストラあり、歌あり、合唱ありと盛り沢山なプログラムでしたが、どの演奏も好評で55周年記念にふさわしい演奏会となりました。宇短大学生・卒業生・教員が一丸となって行なった大イベントでした。ご来場、ご協力下さった方々に深く御礼を申し上げます。


 さて、私は指導者を本分として生きてきました。音楽は人を作ります。子供たちが音楽を通して、人として大きく成長してほしいと願っています。その信念は変わりません。生徒さんと音楽づくりをしている時が一番充実していて楽しいです。苦労しながらも作品を仕上げていく過程には、その作品、作曲家の時代背景に始まり楽曲分析をして、表現するための技術の習得と表現方法を決めることなど、そのプロセスは数限りなくあります。それを生徒とともに一つずつクリアーして本番を迎えるまで導きます。その間、精神的なアプローチが重要で、生徒さんの性格に寄り添いながらサポートに徹します。どのように導くのか全てが試行錯誤の連続です。私はこのような時間が大好きです。


 ピアノ指導者は保護者とは違った立ち位置でお子さんと向き合います。子どもは必ず親元から離れていきます。その時に自立した一社会人として成長していくことを目指しています。人としての成長、心の豊かさを教えていくのです。私は子育ての期間は子供が親元から離れていくまでと考えています。我が息子は39歳になりました。親元を離れて20年になります。私の子育ての結果を20年間見続けています。反省することも後悔もあります。その経験をレッスンに投入しています。当教室は子育てを支援することをモットーにしています。親として悩むことなどありましたら、遠慮することなく声をかけて下さい。お母さんに迷いがあることはお子さんに大きな影響を及ぼしますので、早くに解決しましょう。

新年度に希望を持つために!!


小倉郁子 

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栃木国体での当教室の生徒さんの活躍&先輩生徒さんの演奏会@東京藝大奏楽堂

 10月は、42年ぶりの「いちご一会とちぎ国体」に始まりました。パラ国体まで盛会に終えることができ、栃木県民として嬉しく思いました。実は42年前の栃木国体の開会式に私は参加していました。

「あれから何と42年も経ったのかと・・時の経つのは早いものだ。」と一人感慨に深けっておりました。(苦笑)それはさておき、今回の開会式に当教室のS・Aさんが進行役を立派に務めました。私もTVで、彼女らしいハキハキとした清々しい司会とダンスで堂々と大役を果たしている姿も観て誇らしく思いました。


そして月末には、やはり当教室出身のS・Eさんが東京藝大の演奏会に出演されました。私も藝大に駆けつけ、演奏を聴いてきました。藝大校内にある奏楽堂が会場です。由緒ある素晴らしいホールで、彼女も4年間の集大成である練習の成果を余すことなく披露してくれました。彼女が小学生の時からレッスンをしてきたこともあり、感無量でした。奏楽堂のステージに立つまでには紆余曲折ありましたが、自分の道を全うし音楽を表現している姿から喜びが溢れていました。



表現するということは自分を曝け出すことです。自分がどんな感性を持ち、どんな考えを持っているのか、それをどのように表現するのか全て内なる力から現れてきます。感性を豊かに磨き、表現したいという気持ちを大切にすることは自然なことです。練習もしない、実力もないけれどステージに立つことが好き、人の前で何かを披露することが好きなど、自分を表現したい種火だけは持ち合わせている子どもたちが多勢います。つい大人は、練習もしないのに!勉強もしないのに!とその種火を潰そうとしてしまいます。ぜひその種火を成長させることをお考えください。長いスパンで成長を促しましょう。大人になって生きてくる資質です。それがどの世界で生きるかはわかりません。プレゼンテーションが重要な世の中です。自分の考えや企画を発表する機会は日常的にあるはずです。その時に実力を発揮できるかは人生を左右することもあります。その種火です。そのために総合的に子どもを育てましょう。将来に投資をしているのですから。5年後、10年後にどのように育っているかイメージして逆算することが、子育ての秘訣です。

そう考えて、普段の指導に当たっています。こどもたちの成長のお手伝いをできるように、これからもがんばります。


小倉郁子

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2022年9月27日火曜日

目から鱗のリトミック

 日はリトミックについてのお話です。

去る9月23日に宇都宮短大において、ダルクローズ・リトミックの講座が行われました。昨年に引き続き、リトミック界の第一人者である大城依子先生をお招きして2回目の講座でした。定員を超えるピアノ指導者が集い、充実した3時間でした。


リトミックは幼児教育のものと思われがちです。
それは幼稚園や保育園の教育現場で指導されているからでしょう。
でも、私はそうは思いません。ピアノは表現・想像・創造の世界です。
表現する上で重要なことは、体感という経験です。
知識として理解していても、実際に経験してみると感じ方に大きな違いがあるものです。それはどの年代も同様です。
以前は出来たことも、歳をとると出来なくなってしまい感じ方が違ってきます。

今回は大学生から60代の指導者が学ばれました。
ダルクローズメソッドは

①動きを通して音楽を感じること。一般的にこの分野をリトミックと称しています。
②歌うこと・聴くことを学ぶソルフェージュ。
③音という語源を使って即時で表現することができ、コミュニケーションをとることを学ぶ即興の分野。

この3つから成り立っています。
幼児教育では①のリトミックだけを取りあげているのです。
ですから残りの2つはピアノ指導者が担っていることになります。
この3つの分野は分離することはできず、相互関係によって深く繋がり総合的な教育と成長するのです。保護者の方々にもご理解いただけると幸いです。

大城先生がおっしゃっていた話をご紹介しましょう。
大城先生は全国でリトミック講座を展開されています。
多くの講座を重ねるうちに、リトミックが「音楽による音楽のための教育」なのに「リトミック講座のためのリトミック」に化かされていることに気づき、原点に戻り学び続けているというのです。
この現象は私もリンクするところがあり、ハッとさせられました。
頂点に立つ者こそ真摯に学び続けている姿を垣間見ました。
進化し続けることは容易なことではありません。
大城先生の学ぶ姿勢が今回の講座にも反映されていました。
なんとソルフェージュで取り上げた楽曲はバロックでした。
バロックとリトミックという組み合わせは想像を超えるものでした。
(昨年はベートベンでした。)ソルフェージュが楽しい分野だったとは・・・。
 
リトミックを幼児教育の分野に閉じ込めてはいけない。
生涯を通して学び表現力を磨き続ける音楽教育だと再確認をしました。
 
皆さんもピアノを細く長く学び続けることをお奨めします。
目先の結果や環境に翻弄されず、学び続けましょう。
必ず人生を豊かにするための力となることでしょう。

小倉郁子でした。

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2022年8月29日月曜日

里紗!!おめでとう。

 ピティナコンペティションにおいて、今年も中山里紗さんがグランミューズA1カテゴリー 第2位という好成績を修めました。毎年のことですが彼女の努力と意志の強さはもちろんのこと、今年は演奏活動・生徒指導を両立する中で、計画的に目標に向かって邁進する姿が印象的でした。忙しいながらも練習時間を確保し、総合力をもって仕上げていく力を身につけました。自らの力で仕上げたことが結果に結び付いたのだと思います。後に続く者たちの指針となる姿を示してくれています。

 彼女を知る人は口を揃えて「すごいね!」と言います。しかし彼女自身は唯々「ピアノが好き・ピアノを弾いているのが好き・どうせやるなら目標を持とう」と思っているだけだと思います。日頃の努力が認められたのです。 

🎵努力に勝るものはないですね🎵

里紗!!おめでとう。心から祝します。




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成長の記録

    慌ただしい夏休みが終わり、新学期が始まりましたね。コロナの第7波は、私たちの身近に押し寄せてくる感じでした。毎日のように、感染した、濃厚接触者になってしまったとの連絡が届く8月でした。

 さて本日は、幼稚園生、小学校低学年から2名、高学年の4名の生徒さんの成長の様子をお話ししましょう。

幼稚園年長:親のリードが強く節度ある生活ができません。やりたい時にやりたい事をやるという日常のようです。自由奔放なAさんが、決められた時間内に充実したレッスン内容で取り組むことは大変難しいです。毎回のレッスンでは眠くなる・大泣きをする・やりたくないと連発するのどれかです。レッスン時間を変えても同じでした。習い事をする体制ができていません。まず節度ある行動ができることはとても重要な要素だと思います。年齢ではなく、その子の成長の状況で学びを始める時期を考えましょう。
そして「やる時はやる」「遊ぶ時は遊ぶ」「食べる時は食べる」とけじめある生活ができるようにしましょう。そして我慢をするという事も教えなくてはなりません。ある時、お母さんに「この我がままを何とかしましょう!」と申し上げたところ「これは我がままなのですか?」との返答でした。その時からお母さんが「我がまま」を意識され接しているようですが、6年間我がまま放題の生活をしてきたので、そう簡単には治りません。Aさんの成長を待ちます。

小学低学年Bさん:何に対してもポジティブ。何に対しても明るくやる気に満ちています。そんなBさんが、コンクールで自分より先に学校のお友達が通過を決めてしまい、自分が追いかけるという状況に遭遇しました。Bさんにとって初めての経験です。すると不安が宿り自信を失くし、できれば避けたいという気持ちでいっぱいになりました。集中力がなくなり注意散漫。顔色も変わり気持ちが小さくなっているのが見てすぐに判る状況です。そこで「逃げちゃダメ!!」と私が強い口調で諭しました。その後、無事に通過することができ、また前向きなBさんに戻りました。ひと回り大きく成長した夏でした。

小学低学年Cさん:ピアノが大好きだけど、自信がないと一歩も前に進めない内気なCさん。昨年のCさんは、練習はしっかりしてくるのですがレッスンになると不安との葛藤の時間になってしまいました。ピアノの前に座る事も、もちろん音を出す事も大変な状況でした。それが今年のCさんは、本人の中にバロメーターがあるらしく、できると思ったことには一生懸命取り組みます。努力することを惜しみません。
選曲も自分のバロメーターのふるいに掛けて、強い意志で線引きをして曲を決めました。よーく自分が解っているようです。この一年の心の成長は凄かったです。個性をしっかりと育むでしょう。

高学年Dさん:学校ではリーダー的存在。しかしコンクールの過去2年間は思うような結果が出せませんでした。それには理由があります。Dさんは中学年の頃にお母さんとの練習を嫌いました。この状況は誰にも起こり得る事です。普通はそれを何とか折り合いをつけて親子で練習に励む方がほとんどです。(コンクール時期は)しかしDさんのお母さんは、自立を促しました。そのために一人での練習となりました。コンクールはバトルを繰り返しながら親子で奮闘し参加する方が9割でしょう。その中で子供だけの力で練習をして挑戦するのですから、結果が出ないのは当然です。もちろんお母様は違った形でのサポートはされていましたが。ところが今年のDさんは、コンクールを受けると言ってきました。その上に、学校の伴奏曲を2曲も引き受けて、コンクール曲と同時進行で練習するという二刀流を目指すこととなりました。元々マイペースなDさんは器用なタイプではないので心配でしたが、両方をやり遂げコンクールも通過しました。Dさんにとって自信をつけた夏でした。その後のDさんは、次のコンクールに向かってスタートしています。

コンクールを通して人をつくることをモットーにしています。お子さんを敢えて瀬戸際に立たせて見ることは、お子さんの成長過程にとって大きな経験になるでしょう。それは保護者にとっても学びの経験です。そしてお子さんの成長を確認しましょう。
それを感じると、お子さんもお母さんも私もみんな嬉しくなるものです。


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2022年7月26日火曜日

教え子のリサイタル

 こんにちは。

7月18日に開催された、石井真由美さんのジョイントリサイタルの報告をします。

石井さんは私が宇都宮短期大学附属高校音楽科の非常勤講師として勤務して、初めて受け持った9名の生徒の中の一人でした。
そして私のもとから藝大に合格した第一号の生徒です。
 
 あれから長い月日が流れましたが、今回の演奏を聴き声量、表現、そしてトークも円熟しており、会場の皆様が演奏を楽しまれ、彼女たちを温かな眼差しで支援してくださっていることを肌で感じました。
彼女のこれまでの研鑚の賜物と感激しました。そしてソーシャル・ディスタンスを摂っているとはいえ、満席になるほどの集客から見ても、彼女ら二人の人望が厚い事が窺えました。

 今年の前半は教え子の演奏会に足を運ぶ事が多かったです。
生徒が世の中に羽ばたく姿を見ることは嬉しい限りです。
相変わらず奮闘している毎日ですが、「もう少し頑張ってみよう!」と教え子たちから喜びと活力をもらいました。

来月は夏休みで帰郷する生徒が遊びに来ることになっています。どんな話が聞けるのか楽しみです!!




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2022年5月31日火曜日

演奏会と万年筆。

 5月15日に「第2回栃木県新人音楽家演奏会」が開催されました。

この演奏会の出演資格は、「栃木県出身者か県内の大学等に通学している者で、各音楽大学等の学長が推薦する者」となっています。

今回は9大学から15名の方が推薦されました。






私の関係者からは、3名の方が演奏しました。
まずは国立音大から推薦を受けた佐藤七海さんです。彼女は宇短附音楽科時代に、電子オルガン専攻で私が副科ピアノを担当しました。当時から電子オルガン一筋で、まっすぐご自分の夢に向かって歩む意志の強い生徒でした。その思いと勢いは大学4年間でも留まることはなかった様です。学業と並行して、

パリコレで音楽を担当するなど最前線で仕事を始めていました。久々に会った彼女は当時と変わらないクールで控えめ、個性的な彼女そのものでした。



次は宇短大から推薦をいただいた村上琴音さんです。このブログに何度も登場している彼女ですが、彼女も宇短大での2年間、足踏みすることなく自分の夢に向かって邁進しました。そして今春東京音大ピアノ演奏家コースに3年次編入学を果たされました。リハーサルの時は音が響かず心配しましたが、本番では見事な演奏でした。多くの経験をしてきた彼女の成長ぶりに堪能しました。




大先輩である中山里紗さんも応援に来てくれました。


また齋藤文香さんがフルートの伴奏者として出演されました。

演奏者のフレッシュな熱演で楽しい演奏会でした。
この演奏会は栃木県出身の方が、大学卒業時の大きな目標となる演奏会になることでしょう。
末長く見守っていきたいと思いました。


もう一つお知らせです。
6月5日栃木県交響楽団の定期演奏会で指揮を振る小森康弘さんんも教え子です。
先日久しぶりにお会いしました。
相変わらず柔和な温かい心の持ち主でした。演奏を楽しみにしています。




もう一つ、話題があります。
先日「智識」と言う言葉を目にしました。
「知識」と何が違うのか気になって調べてみました。
知識は新聞、雑誌、TVなどから得られる情報を知っている事。
「智識」とはその情報の本質を見抜き、自分の意見として、自分の言葉で言える事、だそうです。
しかし昭和31年の国語審議会で、同音の漢字による書き換えが行われ、「智識」は常用漢字から消えているそうです。残念な気がします。

全く別の話ですが、同様な気持ちになったことがあります。
ドイツでは万年筆を使う文化が残っているそうです。
子ども用の万年筆があり書く授業があるそうで、その文化を守っているようです。
日本で言えば習字でしょうか。
そういえば、日本でも中学や高校の入学祝いに万年筆をプレゼントとするという時代がありました。
私も、息子たちも祖母から貰った記憶があります。
その頃は万年筆を手にする事で大人になったような気がしたものです。
息子たちはあの万年筆を使っているのだろうか・・。

文房具のあり様が大きく変わった現在でも、古き時代の文化を守っている事に感銘を受けました。
万年筆を教育現場で今でも使うメリットは、消せないものを書く事によって、集中力がつくのだそうです。
丁寧に、落ち着いて、慎重に書く習慣が身につき、間違えられないというプレッシャーと闘いながら書き続ける。
確かに集中力がつく行為だと改めて思いました。この能力はいつの時代でも必要だと思います。
現代は便利志向で鉛筆さえ持たなくなっています。小学生もタブレットの時代になってきています。
だからこそ何を残していくのか考える必要があるのではないでしょうか。
そう考えると、音楽は何百年も昔の作品を弾き続ける文化です。それが尊い事だと再認識しました。
偉大なる先人たちの力作を練習する事で、その当時の事に思いを馳せ、想像しながら仕上げていきます。
知識を「智識」に変換させながら自分の音楽となった時に、皆さんに聴いてほしい!と言う感情になるものです。
その機会が発表会やステップやコンクールではないでしょうか。発表の場があることはモチベーションとなります。
まさに今年のコンクールが始まろうとしています。
コンクールの扱い方を間違えることなく、万年筆で文字を書くのと同様、集中力と創造力を持って自分の世界を披露してほしいですね。自分の言葉で。



IKUKO でした。

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2022年3月26日土曜日

最近の活動報告2022

2月・3月はバッハコンクール全国大会の審査に始まり、教え子のリサイタルと多忙な日々でした。しかし全てが思い出に残る素敵な経験をさせてもらいました。

2月12日 日本バッハコンクール全国大会 
 浜離宮朝日ホールにて行われた高校生の部。さすがに全国大会らしく
内容も技術も充実した演奏が多かったです。プレリュードとフーガのまとめ方、重なる声部の厚み、深み、和声感、響きの広がり等総合的に均整のとれたまとめ方をされている演奏に感銘を受けました。

              



2月28日 バスティンフォーラム2022
 3年に1度開催されるフォーラム。オンライン開催は初めての経験でした。講師4名が東音ホールで一人40分の講座をやりました。到底40分でレベル4までを説明するのは大きなプレッシャーでした。4名の講師、皆が中途半端な説明になってしまったと思います。でもリアルタイムでのリサ&ローリーとの交信は、初めて聞くこともあり興味深かったです。また各研究会の活動報告には活力をいただきました。宇都宮バス研にも新たな動きがありそうです。バスティンメソードに、ピアノ指導に、ご興味のある方の入会をお待ちしています。共に指導方法を学びましょう。

  

3月12日 宇都宮短期大学音楽科卒業演奏会
 3月3日の試演会を経て本番を迎えました。どの学生も素晴らしい集中力で見事に弾き切りました。今年は教え子が5人も選出され、私にとっても記念になる卒演となりました。これから進学して勉学に励む者、社会人となって世の中に貢献をするためのスタートを切る者。道は違えども努力をすることは同じ。良き人生を歩んでほしいと願うばかりです。

             


3月16日 宇都宮短期大学卒業授与式
 門下生の村上琴音さんが卒業生総代として、卒業証書を授与されました。彼女は常に当短大の先頭に立ち仲間を導き続けました。演奏も学業も十分に学び新たな学校で研鑽を積むことになりました。彼女の努力に敬意を表します。そしてますますの成長に期待します。彼女は5月15日の栃木県新人演奏会に当短大代表として出演いたします。お楽しみに!!

          

3月21日 渡辺研一郎 〜響きを見る〜
 門下生の渡辺研一郎さんの地元での初演奏会が催されました。彼は変わり種で、高校生まで私のところで研鑽を積みました。ピアノの学びに研鑽という言葉が適しているのかわかりませんが。彼は早稲田大学を卒業後、東京藝大の院に進学し修士を修めました。大学進学と共に私のところを卒業しましたので、あれから10年間、彼の演奏を聞くことはありませんでした。久々の演奏を聴き、この10年間で彼が追い求めてきたものを見せてくれました。まさしく渡辺研一郎の世界でした。音楽が忘れられなく音楽の世界に戻ってきた彼の追求心は本物だった!と実感しました。次なる10年がどのように発展していくのか楽しみです。








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2022年2月25日金曜日

地元ゆかりの二宮尊徳

 栃木県にゆかりのある二宮尊徳(金次郎)に関する書物を読む機会がありました。今日はその感想を書いてみます。

懐かしい思いで目を通していましたが、まず、尊徳は小田原の生まれで幕府の命を受けて桜町領(現真岡市)にやってきたことなど知りませんでした。大河ドラマで話題になった渋沢栄一が、尊徳の影響を受けていたということで、今注目を集めているそうです。

尊徳は江戸時代後期に活躍しました。その当時は武士が治水や土木工事をやり新田開発を進めたそうです。その結果、農業生産量が増え経済を支えていました。ところが浅間山の大噴火がおこり、農業生産量が下落します。飢饉や疫病に苦しめられました。そこで命を受け桜町にやってきて15年の歳月をかけて復興したのです。

その後、茂木領、烏山領、小田原領、下館領、相馬領(福島県)そして最後に日光神領を復興したとのことです。日光神領は徳川家康と家光を祭る日光山の地です。ここでの仕法はのちにどこでも適用できる雛形としてまとめられたそうです。日光神領が人生最後の大仕事であったことは、栃木県人として感慨深いものがあります。

尊徳仕法とは「勤労」「分度・・収入に応じて支出に限度を設けて貯蓄をすること」「推譲・・蓄えができたら子孫や社会に還元すること」です。この尊徳の思想は、渋沢栄一のような明治以降の大企業の経営者たちに多大な影響を与えたそうで、現代の私たちにも通じる思想です。

真岡市に当時妻子を連れて就任した住まいと、二宮尊徳記念館があるそうですが、春休みにでも訪れて、現状のパンデミックでも、先を見通して何かできないか考えてみるのもいいのではないかと思いました。


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2022年2月4日金曜日

2022年の始動

 昨年の12月25日に行われた

「日光市実年・初心者のためのピアノ教室25周年+1記念コンサート」

で講演をしてきました。実年の方々のコンサートということで、私も初めての経験でした。

実年とは1985年に「50歳以上お方を実年と呼ぶ」と厚生省が決めた言葉です。その頃は私にとって遠い存在の言葉でした。まさしく実年層になった現在、若い頃には想像もできなかった歳になったことを再認識しました。

    演題「人生のセカンドステージを謳歌しよう」

来場者が実年層だったこともあり、自分の経験に重ね合わせて聞いてくださったようで、親身になって耳を傾けてくれました。「先生の言葉を胸に頑張ります」と涙を浮かべて感激の声をいただきました。実年の方々の演奏を聞き、見聞を広げる結果となりました。このような機会を得られたことに感謝いたします。



新年が明け新旧入れ替わりの時期を迎え、このブログから問い合わせがありました。
「あ!ブログの更新が・・」と思い出す始末。本当に申し訳なく思っています。と同時に相変わらず余裕のない生活を送っていることを再認識しました。今年も忙しい1年になりそうです。


さて、新年が明けてまもなく日本の誇る体操会を代表する内村選手の引退報道がありました。今でもスポーツ界の引退報道は幾度となく観てきましたが、あれ程の爽やかな笑顔での会見を開いた方はいなかったと思います。
その中で印象に残ったのは「世界で一番体操を知っている人になりたい」というこれからの抱負でした。その言葉を聞いたとき「このような目標ってあるのだなあ・・・」と私にとっては驚きの言葉でした。私には無い発想でした。

私もピアノに関わっていつの間にか60年になります。指導者になって45年。日々奮闘していますが、まだまだ知らないことばかりです。音楽の世界の奥深さを実感しています。残された人生を考えても音楽の全てが分かるとは思えません。
常に向上心を持って歩んで行ければいいかなぁ・・と思っていましたので、内村選手の言葉を聞いたときには驚きと感動を覚えました。そして志の低い自分を感じました。

次に心に響いた言葉は「3歳から始めた体操で16年間日の丸を背負ってきた。そこで心技体の重要性を知り、人間性が作られた」という言葉です。飽くなき探究心と感謝の心に溢れた大変重みのある言葉でした。どれだけ自分と闘ってきたのか想像し難いですが、試練を一つひとつ乗り越えてきた自信からの笑顔だったのだなぁと尊敬の眼差しで拝見しました。

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