2022年9月27日火曜日

目から鱗のリトミック

 日はリトミックについてのお話です。

去る9月23日に宇都宮短大において、ダルクローズ・リトミックの講座が行われました。昨年に引き続き、リトミック界の第一人者である大城依子先生をお招きして2回目の講座でした。定員を超えるピアノ指導者が集い、充実した3時間でした。


リトミックは幼児教育のものと思われがちです。
それは幼稚園や保育園の教育現場で指導されているからでしょう。
でも、私はそうは思いません。ピアノは表現・想像・創造の世界です。
表現する上で重要なことは、体感という経験です。
知識として理解していても、実際に経験してみると感じ方に大きな違いがあるものです。それはどの年代も同様です。
以前は出来たことも、歳をとると出来なくなってしまい感じ方が違ってきます。

今回は大学生から60代の指導者が学ばれました。
ダルクローズメソッドは

①動きを通して音楽を感じること。一般的にこの分野をリトミックと称しています。
②歌うこと・聴くことを学ぶソルフェージュ。
③音という語源を使って即時で表現することができ、コミュニケーションをとることを学ぶ即興の分野。

この3つから成り立っています。
幼児教育では①のリトミックだけを取りあげているのです。
ですから残りの2つはピアノ指導者が担っていることになります。
この3つの分野は分離することはできず、相互関係によって深く繋がり総合的な教育と成長するのです。保護者の方々にもご理解いただけると幸いです。

大城先生がおっしゃっていた話をご紹介しましょう。
大城先生は全国でリトミック講座を展開されています。
多くの講座を重ねるうちに、リトミックが「音楽による音楽のための教育」なのに「リトミック講座のためのリトミック」に化かされていることに気づき、原点に戻り学び続けているというのです。
この現象は私もリンクするところがあり、ハッとさせられました。
頂点に立つ者こそ真摯に学び続けている姿を垣間見ました。
進化し続けることは容易なことではありません。
大城先生の学ぶ姿勢が今回の講座にも反映されていました。
なんとソルフェージュで取り上げた楽曲はバロックでした。
バロックとリトミックという組み合わせは想像を超えるものでした。
(昨年はベートベンでした。)ソルフェージュが楽しい分野だったとは・・・。
 
リトミックを幼児教育の分野に閉じ込めてはいけない。
生涯を通して学び表現力を磨き続ける音楽教育だと再確認をしました。
 
皆さんもピアノを細く長く学び続けることをお奨めします。
目先の結果や環境に翻弄されず、学び続けましょう。
必ず人生を豊かにするための力となることでしょう。

小倉郁子でした。

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