2017年2月12日日曜日

私達も一緒に学びます

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 保護者の皆様が集う「学ぶ会」が開催されました。今回は6回シリーズの3回め「子どもに身につけさせたい力」と題してお話させて頂きました。雪降りしきる中、ご参加下さった方々に感謝申し上げます。今回の内容は改めて、多くの力が結集して子ども達は成長していくのだなぁと思い知らされました。そのため盛り沢山の内容になりました。ここではその中から、ピアノ学習をしながら充分に養える力について書かせて頂きます。また学ぶ会当日も時間の関係上、省かせて頂いたところも補足したいと思います。

<集中力>
   子どもは誰でも集中力を持っていると思います。なぜなら、好きなことや興味を持っていることは、長時間根気よく続けることができるからです。それこそ集中力ではないでしょうか。ですから集中力をつけたいならば、子どもが好きなことや興味を持っていることから始めれば良いのです。子どもが夢中になっている時は、自らが掲げた課題に向かって無駄なく能力を注いでいるときなのです。親もお子さんが満足するまで何時間でも付き合いましょう。そうすることで親子の絆も深まり、お母さんを寄り身近に感じるでしょう。
   集中力のスイッチON・OFFが身体に入るまで続けて下さい。お子さんは、その経験から集中することの効果や快感を体感します。そしてその快感を求めて、他の分野にも集中力スイッチをONに入れるようになります。そうなれば安心です。それまで根気よく付き合いましょう。

<判断力>
   人間形成上「自らが考え判断し、選択したことに責任を持つことができるように育てる」ことは重要な条件でしょう。しかし判断するには判断するための情報や資料などが揃っていることが必要です。それを参考にして決めていきます。それも経験量が必要です。幼い頃からその過程を親子で練習しましょう。
   判断力を養う方法として、私は彼らの思考回路を辿ります。問題に対してどのように考え、その答えを導き出したのか説明をさせます。つまり算数の式の部分です。そしてどのポイントでそのような考えに至ったのかを話し合い、正しく判断することの重要性を学習させます。その点、ピアノは瞬時に判断することの連続の芸術です。今出した音に対して次の音の響きを決めます。ですから時間の芸術と言われているのです。集中力・判断力が大いに学べます。時間はかかりますが、ピアノによって判断力を養うための訓練ですから根気よく取り組みましょう。

<応用力>
   目標に向かって先を見通せる人は、臨機応変に自分のやるべきことを組み立てられる人です。計画を立ててもその通りにはならないものです。そこで目標達成するために臨機応変に物事を考えられる人は柔軟な頭の持ち主で、応用力のある人と言えるのではないでしょうか。これもピアノの練習過程で養われます。「以前のあの曲のあの部分と同じだから、あの練習方法がいいんだ‼︎」などと、経験から解決方法を見出していくことが基本となります。基本無くして応用はありません。ピアノは応用力がないと効率良い練習ができません。小学低中学年で基礎固めをして高学年から応用できるようにします。

<思考力>
   学問は「なぜ?」「どうして?」という疑問を持ったことから発明・発見が生まれました。人は「できた!」「わかった!」と思った時からそれ以上に追求しようとはしなくなります。ですから「本当にできたの?」「本当にわかったの?」と自分に問いかける習慣を付けることで、自分の思い過ごしを避けましょう。疑問を持つことはとても大切なことです。そこから「考える」という行為が生まれるからです。常に「どうしたらよいのか」と自分に問いかけることが、学習の意欲を駆り立てモチベーションアップへと繋がります。
   私のピアノ指導の目的の一つに「練習メニューは自分で考える」というのがあります。小学高学年になったら「ここを弾けるようにするにはあのリズムとこのリズムを組み合わせて…」とリズム練習を選択できるようにするということです。このような能力は他の分野にも大いに役立つでしょう。

<想像力>
   想像することは、絵や文字が無くても無限に楽しむことができます。その世界を音楽で表現することができます。まさしく感性の表現です。多くの知識と経験から豊かな想像の世界を楽しませて下さい。

<会話力>
   会話をするということは人の話を聞くということです。そして自分の意思をまとめることに繋がります。相手がどのような考えを持っているのか知る手段です。相手の話に共感できたり、アッと驚くような話題を提供されると会話は弾むものです。
   ピアノ演奏の中にも会話がたくさん出てきます。決められたセリフで演じる劇と同じく、ピアノも楽譜があり演奏者の解釈によって表現されます。演劇と違うことは会話の相手がいないことです。ピアノは登場する総ての人を演奏者一人で表現します。それがピアノ演奏の宿命であり、醍醐味でもあります。そこで表現する技術と表現アイデアが欲しいのです。常日頃から想像力や多くの人との会話、ものを見る眼を養いたいですね。

<観察力>
   ものを見る眼を養うことはあらゆる世界に通用する能力だと思います。隅々まで神経を張り巡らせ些細な変化にも気づく能力は、創造性や研究心だけでなく成績向上にも繋がります。そして何よりピアノ演奏に大いに役立つのです。
   楽譜は「見る」のではなく「読む」のです。同じ音形がどこにあるのか、またどこが違うのかを見極めることから読譜は始まります。その変化を見つけられないとリーディングミスを招きますし、暗譜にも支障をきたします。学習面でも何回見直しても間違いを見つけられないことがあります。文字の上を目が素通りしているのです。細かいことに神経を注ぐ習慣を付けましょう。

<質問すること>
   質問することは大切な行為です。「なぜ」「どうして」にきちんと答えを見出してあげないと、説得力に欠ける形だけの音楽になってしまいます。特に楽譜は記号の集合体ですから尚更です。解らなければ先生に質問する勇気をもち、解釈することの完全理解を目指しましょう。
   お子さんにとって一番質問をしやすいのはご両親でしょう。その質問に真摯に向き合ってあげてくださいね。親子の会話も信頼関係も育まれることでしょう。

<自制心>
   「がまん」を知らない子は社会に順応しない・団体行動を乱すなど周りの方々に迷惑をかけることになりかねません。ピアノ演奏もメロディーを引き立てるために、伴奏を控えることの難しさは承知の通りです。ピアノの演奏は社会的バランスを表現しているのと同じだと思うのです。人間関係でも演奏バランスでも、主張するところ、控えるところをコントロールが肝心なのです。教育の現場では6歳ごろまでに社会参加できるように躾けると言われています。子どもが始めに乗り越える試練かもしれません。頑張ってほしいものです。

<外国に関心をもつ>
   私たちは西洋音楽を学んでいますので、西洋の国々の歴史・伝統・文化などの知識を得ることは必須です。音楽を通して外国に興味をもち、その知識がコミュニケーションの手段に活かされるでしょう。たとえ英語が話せても心を通わせることは容易ではありません。相手の方と共感し合って、コミュニケーションが取れるように知識をもつことは大切なことです。これからのグローバル時代に生きる子ども達です。英語をより有効に使うために外国に関心をもって取り組んでほしいです。そのきっかけをピアノ教育から始めたらいかがでしょう。ピアノ演奏は作曲家の国の歴史・作曲家が生きた時代背景などを調べて演奏に活かすのです。それを上手に活用して下さい。


今回も参加者の皆さんの声を掲載させて頂きます。(抜粋)
   *今まで、子どもに身につけさせたい力という事を深く考えた事がありませんでした。ハッとさせられたり、そうだなぁ〜と納得する事もあり様々な力があることに気づきました。我が子がピアノに限らず学習面でも向上していけるように、集中力の「本人が納得・満足するまでやらせる」からさっそく始めようと思います。

   *娘がピアノを通して一人前に自立した子どもになってほしいと思っています。親として心配な点が多かったのですが、今日の話を聞いて安心しました。子どもの集中していることに向き合って、集中力を高めてあげられるようにしたいです。

   *子どもと母親の関係を見直すきっかけになりました

   *子どもがいくつになっても始められることがあると思いました。今日からトライしてみようと思います。

   *忙しく毎日が過ぎてしまいますが、こうして立ち止まって考えることが大切だと思いました。

   *普段無意識でいたことに気づく機会になりました。理想通りにはいかないので、実行することを意識しようと思います。


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