2025年6月1日日曜日

ステップ@新潟

 早いもので新緑の5月から、梅雨の走りと季節は様変わりしています。私も慌ただしい毎日を過ごしています。

 いよいよピティナコンペも始まりますね。
5月11日には「新潟5月ステップ」のアドバイザーとして伺いました。
予選直前ということもあり、ほとんどの方が、コンペ曲で演奏してくれました。
指導力のある指導者が、それに熱心な生徒さん・そのご家族が多勢いらっしゃる地区なのだな・・と感じました。
今年の課題曲を聴けて私にとっても学びの多い1日でした。
ご一緒したダリア先生、久しぶりの再会で嬉しかったです。
そしてトークコンサートをされた多田先生、素敵な演奏を有り難うございました。
また内海先生、伊藤先生、わざわざお顔を見せてくださったり、ご連絡くださるなど私のようなものを忘れずに懐かしんでくださるお気持ちに感謝です。
それに、いつもオンライン会議でお会いしていた主催の「わたじん楽器」の栗林さん。
ずーっと前からのお付き合いしていたような気がして、居心地の良いお仕事となりました。有り難うございました。



 このステップの仕事って魅力的ですよね。
ネットワークも広がり、一指導者として生徒と向き合うだけでは得られない学びを多く受けられます。
私は年齢上?経験上?まとめ役を仰せつかるのですが、その1日を心地よく仕事ができるように努めます。
今回も良い空間を作れたかな・・と自負しています。(苦笑)

 そしてもう一つサプライズがありました。新潟大に教え子が学んでいます。
コロナの時に入学して状況を聞いたきり、連絡を取っていませんでした。
新潟に向かう新幹線の中で、ふと思い出し連絡をしてみました。するとまだ新潟で頑張っているというではありませんか。その彼女が駆けつけてくれました。
修士最後の学年で就活も終え、卒業(修了)に向けて最後の追い込みをしているそうです。
お昼休みのほんの僅かな時間での再会でしたが、本当に嬉しかったです。
ステップのステージ・トークコンサートも聞いて、「来春社会人になったら、またピアノを再開したい!そしてステップに参加したい!」と頼もしい感想をいただきました。私にとって思い出深い新潟ステップになりました。



2025年3月29日土曜日

チャレンジは⋯

 三寒四温と申しますが、桜も開花し始めて春らしい陽気です。

子ども達は新学期を迎え、入学・進級に期待を胸いっぱいに抱き登校を待ち望んでいることでしょう。

 春から夏・秋に向けての期間は、スポーツや芸術のチャレンジシーズンです。どこで目にした言葉なのか覚えていないのですが、皆さんにご紹介したい言葉があります。

「チャレンジは実力ある者がするもの。実力のない者は背伸びに過ぎない。」

心にぐさっと刺さるような衝撃を受けた言葉でした。
しかし「ごもっとも!!」と納得させられた言葉でもありました。

 今回久々にこの言葉を読んでみました。
するとこの言葉にフィットするのは、ある程度お稽古を積んで実力をつけてきた人たちに向けた言葉であることに気づきました。

お稽古ごとを始めたばかりの子供たちには当てはまりません。
ピアノ指導者としての私の経験では、お稽古を始めてから指導者との共通理解ができるようになることや、指導者との共同作業により、聞いてくださる方々に演奏を届けることができるようになるまでに平均5年間を必要とします。

その後、本格的なチャレンジになるのだと思います。
その間のチャレンジは、自分の実力を知るために、そして実力をつけるためのチャレンジなのです。
そこで、この言葉を習得を始めたばかりの子供たち用に言い換えてみました。

「チャレンジは実力をつけたい人がするもの。実力がない者は背伸びをしてでも理想像を知るためにチャレンジする。」

いかがでしょうか・・。


2025年3月10日月曜日

バスティンフォーラムの活動報告と卒業演奏会

 寒暖差の激しい3月です。前回の投稿で我が家の庭は福寿草が咲いています!と書きましたが、梅と沈丁花の花が同時に咲き始めました。黄色・白・ピンクと色とりどりの花で我が家の庭も華やいでいます。


3月4日(火)第7回バスティン ・フォーラム参加
 宇都宮バスティン 研究会8名の会員と共に参加しました。フォーラムは3年に1回開催される全国のバスティン 研究会の集い。バスティンメソードで子供たちにピアノ指導をしている仲間が、一同に集いそれぞれの研究会の活動報告や研究発表をします。今回も米国からリサ・バスティン が来日され盛大に開催されました。


 宇都宮バス研も「バロックダンス講座から得た演奏へのアプローチ」と題してメヌエットのステップを学び、生徒たちに伝えた結果を発表しました。皆さんからは好評をいただきました。登壇された安納先生・町田先生、お疲れ様でした。


 最後にバスティンメソード指導講師として、共に尽力してきた4名の挨拶の機会を頂きました。バスティン ファミリーの一員であることの喜びを感じたフォーラムでした。







3月8日(土)宇都宮短期大学卒業演奏会
 今年も2人の教え子が出演させていただきました。
武田梨々子さんは管楽器専攻でクラリネット独奏をしました。副科ピアノで6年間レッスンをしました。彼女は学年が上がる毎に意欲的になり、ピアノも学習面も深く学ぶようになりました。総合力を身につけたようです。
もう1人は橋本花愛さんです。彼女はこのブログに何度か登場していますが、一段と響きの良い音で整理された音楽づくりができるようになりました。2人ともコツコツと努力を重ね、卒業生代表としての重責を担いながらも、しっかりと演奏することができました。成長した姿が誇らしく思えました。これから一社会人となりますが、自分を磨くことを身につけたことは大いに役立つでしょう。今後に期待します。





2025年3月2日日曜日

ある受験生の成長過程

 梅の開花が遅れているようですが、我が家の梅の木の根本では福寿草が咲き誇っています。

着実に春が近づいています。今回はある受験生の話をしようと思います。

 幼い頃から両親の希望でピアノを学んでいたそうです。私のところには4年前に入門しました。彼女はあまり練習するタイプの生徒さんではありません。しかし手が大きく、身体もしっかりとしていて動く指の持ち主です。耳も良く幸せなことにピアノを弾くための条件を満たしていました。そのために最小限の練習で音楽の形を作ることができ、コンクールでも入賞することができました。ピアノしか知らなかった彼女が、中学生になり部活動で剣道を始めました。彼女にとって新境地である剣道。彼女の興味が増大し、2年間で県大会で入賞するまでの実力をつけました。現在は高校受験を目前に控えた中学3年生です。昨年の夏、部活動引退後、塾に通い出しました。英検も受けたことのなかった彼女が、今度は勉強に目覚めました。僅か半年ですが勉強が面白く一途に学んでいます。

 ご両親の敷いたレールはピアノでしたが、ピアノで培った基礎力(どんなに短時間であっても毎日練習をすることなど)と、一回の演奏に実力を出し切る集中力を基に、剣道で仲間と切磋琢磨し努力する喜びを知りました。そして現在は勉強に打ち込んでいます。将来は何も見えていないようですが、ピアノも剣道も受験後は復活するそうです。彼女は自らの興味の赴くままに努力をすることを実践しています。

 

 彼女のような育ち方は、今の世の中では珍しいのではないでしょうか。親の考えの元、ピアノを筆頭に英語、スイミング、バレー、サッカーや野球などのスポーツ、プログラミング、習字等の習い事を掛け持ちで学ばせている方々が多いと思います。そこへ学習分野の公文から始まり、小学4年生位から塾通いが始まります。

 

このような贅沢な教育も大切だと思います。なぜなら子どもが何に秀で、何に興味を示すか分からないからです。それも見つけるために様々な分野の経験をさせるのです。そして高学年辺りで習い事を整理して中学生になります。現在はこのような育て方が主流でしょうか・・。

 

そのような中で例に挙げた中学生の育ち方は、スッキリとしていてバランスの良い子育てのように思われます。自らが頑張るしかないピアノ、仲間と助け合って努力する喜び、そして義務教育の集大成である学習に没頭する強い意志。学んできた全てに無駄がなく、彼女を形成してきました。

 

彼女がどんな大人に成長するのか楽しみです。これからもずーっと見守り、見届けていきたい生徒の一人です。

コンクールの結果報告(2024年度)

こんにちは。3月に入り温かい陽気の日が増えてきました。
令和6年度の年度末に向けて整理をしています。

コンクールの結果報告もサボっていましたから、まとめてご報告させていただきます。時系列順に明記しますね。

ピティナコンペティション
 C級 予選優秀賞 Yさん・Hさん・Tさん・Iさん
 D級 予選優秀賞 Rさん
 グランミューズJカテゴリー 予選奨励賞 Sさん
 グランミューズYカテゴリー 予選優秀賞 栃木支部賞 Hさん
 C級 本選奨励賞 Yさん・Hさん・Tさん

栃木県ピアノコンクール
 E部門 本選 銅賞 Rさん

ブルグミュラーコンクール
 小学3・4年生部門 栃木ファイナル出場 Mさん・Hさん
 中学校部門    栃木ファイナル出場 Rさん

ヘレン・ケラー記念音楽コンクール
 ピアノ2部部門 2位 Hさん

全日本ピアノコンクール
 一般プロU 30部門 地区大会優秀賞 Hさん

北関東ピアノオーディション
 C課程  優秀賞 Mさん
 趣味部門 優秀賞 Tさん

全日本ジュニアピアノコンクール
 C課程 入選 Mさん

今年度もそれぞれの目標に向かって、生徒一同努力を重ねました。
コンクールの結果は、一過性のものであり学びの途上のものです。
一歩一歩前に進むことが重要なのです。
その成長を確かめるためにコンクールやステップを利用しています。

さて2025年度を迎える皆さんは、ピアノ学習をすることで、人としての豊かさ、余裕ある人生を目指してどんな風に学び続けるのでしょう。楽しみです。 


IKUKOでした。

2024年11月20日水曜日

ボランティアコンサート

 朝夕冷え込む季節となりました。その反面紅葉が進み、木々も色鮮やかに彩られています。

晴天に恵まれた11月4日、宇都宮短期大学音楽科の学生に引率してボランティアコンサートに行ってきました。
 特別養護老人ホーム「とちの木荘」において40名以上の施設の方々とともに
和やかで温かい空間を作ることが出来ました。

フルート・琴・歌・ピアノとバラエティな編成で華やかなステージを繰り広げました。
そして音楽療法の学生が、身体活動のコーナーを設けてリフレッシュして頂きました。

学生も初めての経験で緊張とともに始まりましたが、音楽とともに打ち解けコミュニケーションも取れる様子を垣間見て、学生の成長を感じました。
自らが専門として学ぶ音楽で社会貢献出来たことは、これからの人生に大きく影響することでしょう。引率者として嬉しい一日でした。







最後に、とちの木荘から、ケーキとコーヒーをご馳走になりご満悦の笑みでした。



2024年10月30日水曜日

コンクールは人づくりのツール

 お天気が不安定で、秋晴れの日が少ないのは残念に思います。

でも秋の味覚は十分に堪能していますよ。
 先日10月20日には、仙台大崎地区ブルグミュラーコンクールの審査員として伺いました。120名の熱演を聴いてきました。参加者一人一人が真剣に取り組んでいる演奏に楽しく聴かせていただきました。

     


 毎年思うことですが、ブルグミュラー以外の課題曲は実にバランスよく選曲されていると感じます。わずか1ページ足らずの作品ですが、技術的にも表現的にもポイントがあり聴いていて楽しく、馴染みやすい作品が選ばれています。相当の時間と労力を持って選曲されているのだろうと察せられます。選曲者に脱帽です。コンクール参加者もブルグミュラーは勿論のこと、課題曲でのチャレンジでも確実に実力をつけられる絶好の機会になることでしょう。

 コンクールは人づくりのツールです。コンクール当日の数日前からマインドコントロールをして、集中力を高め実力を発するために調整していきます。この行為は年齢に関係なく、自らを高めるためにチャレンジすることで経験を増やすのです。
 自分を追い詰めていく経験から多くのことを学び、強い精神力を身につけます。今年もその成長を見せてくれた教え子がいました。不安との闘いに打ち勝って当日を平常心で迎えられるように導くことの難しさ。それを経験した親子でした。
 お母さんもお子さんの気持ちを諭すことができました。苦しい経験を乗り越えた親子に拍手を送ります。コンクールを上手に使って人づくりしましょう。


IKUKO