2023年3月2日木曜日

昨年秋からの活動報告(コンクールの成績など)と反田恭平さんの演奏会

大変遅くなりましたが、昨年秋からこれまでの報告をします。

まず、コンクール関係です。

[ブルグミュラーコンクール]
   小学5/6年生部門 全国大会においてK君が金賞をいただきました。
[日本バッハコンクール]
 宇都宮地区大会で小学5/6年C部門で I さんが1位特別賞をいただきました。
 全国大会で幼児B部門でO 君が銅賞でした。
 全国大会動画審査で一般B部門 早川満世さんが金賞でした。
[ピアノオーデション]
 全日本大会 指導者maestro部門において早川満世さんが金賞第1位でした。

全国大会入選のお友達6名でした。
今回も皆さんが真剣に取り組みました。どの生徒も1曲を深く追求することに惜しまない努力と喜びを感じていたと思います。それがコンクールをチャレンジするメリットですね。

     *為せば成る為さねば成らぬ何事も*   の心境です。


2月18日 王子ホールにてピティナグランミューズ部門の入賞者記念コンサートが
開催されました。
中山里紗さんが堂々とスペイン音楽を情熱的に演奏されました。当日は母校である宇都宮短期大学の学長先生が駆けつけてくださいました。
大変有り難く感謝の気持ちでいっぱいです。




 去る2月17日に、反田恭平さんとジャパン・ナショナル・オーケストラと佐渡裕さんの演奏会が開催されました。栃木県総合文化センターメインホール満席の盛大な演奏会でした。
 若手を中心とした素晴らしいオーケストラメンバーで、久々のオーケストラ演奏に感動しました。ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲・マーラーの交響曲「巨人」という曲目であったからか、演奏している姿が楽団員全員が踊っているのかのようで、全身から溢れるような表現力でした。若々しく、生き生きとして、ハツラツとしていて・・とどんな言葉を並べてもピタッと嵌ってしまう演奏でした。そこに反田さんのピアノと指揮が鮮やかに色を添え、マーラーは佐渡さんの指揮でオーケストラの魅力を存分に引き出されていました。なんとも言えない至福のひと時を過ごし、クラシック音楽のもつ力を感じました。

 反田さんは昨年ショパン国際コンクールで、日本人として半世紀ぶりに2位を受賞されました。ピアニストとしての活動は勿論ですが、オーケストラのための会社を立ち上げ日本だけでなく世界に向けて活動をしているそうです。そしてなお、ショパン国立大学にて指揮の勉強もしている若手芸術家。自分のビジョンを明確にし、それに向けて努力し学び実行していく器の大きさを感じました。。

 現代では自分の才能を充分に発揮し最先端の扉を開け続けていく日本人が、音楽の世界だけでなく現れています。イノベーションして自分の価値や創造を世界に発信することが未来を創っていく源となっています。同じ日本人として心から嬉しく思います。このような方々によって導かれる未来は明るいのでは・・と私たちも期待せずにはいられません。その行為には夢があり、驚きがありたくましさを感じます。
 そしてそれを受け継ぐ子供たち。どんな大人になるのか?なりたいのか?常に自分の歩む道を問いかけながら夢に近づけていきます。そのために何をすべきなのかを見極め、惜しまず努力し続けます。親はどのような援助をすべきなのか試行錯誤しつつも導かなくてはなりません。

 子供たちの夢は七変化します。本当にやりたいことが見つかるまでには時間がかかります。それまでに悩み、考えてきた事、努力してきたことは全てが人間形成の礎となります。その夢を聞いてやってください。声を出して言うことにより、もっと具体的にイメージすることができるでしょう。先ほどTVで中学受験を終えた小学生へのインタビューを観ました。「将来の夢は?」という問いかけに「周りの人に迷惑をかけず、皆さんのために役立つ大人になりたい。」と答えていました。勿論これも素晴らしい目標ではありますが、夢がないな・・と思ってしまいました。もっと大きな夢を描いて欲しいと思いました。




2023年1月30日月曜日

憧れ・努力・喜びのサイクル

 新年が明けたと思ってましたら、もう1ヶ月が過ぎてしまいました。世の中は今年度の締めに、新学期の準備にと目まぐるしく動いています。コロナ禍であっても活気を感じます。

この3年間に得たものって何でしょう・・。はじめは負のことしか考えられませんでしたが、私たちは適応力に優れていたことに気がつきました。そしてコロナに負けない精神力、対応力、自己防衛力など、いつの間にか養ってきました。政府はコロナを第5類に位置付けるようです。さあ、ここからが今までに培ってきたコロナに対する経験が試される時です。私たち一人ひとりが自分を守り、そして自分らしく生きられる毎日にしましょう。

 しかし子供たちはこの3年間のうちにコミュニケーションの仕方、共同生活の基本、協調性などが希薄になってしまったそうです。小学校の現場では苦労されているようです。いろいろな制限の中で育ってきた子供たちです。知・徳・体のバランスが崩れてしまったのかも入れません。どんな状況でも子供たちの心は成長し続けています。嬉しい・楽しい気持ち・ワクワク感で心を満たしてほしいですね。

 ピアノは心を育てます。知的要素を多く含む音楽。徳は精神面です。豊な感受性と強い精神力を養います。そして健康な身体が基本です。ピアノは体力勝負ですので。ピアノで子供たちの心をほぐし、バランスの良い成長をしてほしいものです。この3つの要素を備えた音楽教育が、今こそ大きく貢献することでしょう。

 1月21日に菅原望ピアノリサイタルがありました。菅原さんの溢れるように様々な音色が飛び出してくる演奏を聴いた保護者の方が、「先生のおっしゃっていることがよーくわかりました。自分の子供の音だけ聴いていてはダメですね。」と感想を述べられました。その通りです。

生の演奏だからこそ得られる感動です。動画では味わえない醍醐味です。多くの皆さんと共有したい感動です。このような感動を数多く経験することで子供たちの心を育てましょう。

美しいものに憧れる→それを求めて努力する→そして得られた時の喜びを味わう→また次の目標に向かって歩みだす。このサイクルは、私が子育てをしている時に見つけました。このサイクルの習得を目指しましょう。自主性のあるバランスの良い安定した人に育てるために。


小倉郁子でした。また次回。

2023年1月16日月曜日

2023年のご挨拶

 松の内は空けてしまいましたが、改めて新春のお慶びを申し上げます。

人生100年時代と一言で言われますが、その時々に求めること、感じることは違うものです。

    産まれてから結婚するまでを第一期とするならば、この時期は自分を育てるとき。第2期、子どもが親元を離れるまでの子育ての時期。第3期、自らのキャリアを活かして自分らしさを世の中に発信する時期。第4期、残された老後の過ごし方を考える時期と自らの人生経験から分けてみました。

    私はもちろん4期です。体力と相談しながら仕事とのバランスを取り、ゆとりを持って老後を生活したいと思っています。しかし、世の中の状況は厳しい。長引くコロナ禍、年老いた母の介護等、若い時には無かった条件が出てきました。その中でも自分らしさを求めようとすることが意外に難しいことに気づきました。

    ここ数年は走り続けてきたので、ゆとりの大切さを痛感しています。ゆとりが無いと優しく慣れないのです。人の話に耳を傾けられないのです。今一番望むことは、年老いた母とゆっくり過ごす時間が欲しい。母に寄り添い話を聞いてやりたい。生きるために、迷惑をかけないように一生懸命神経を使って生活している母に優しくしてあげたいです。母に寄り添うことは、今まで育てて見守ってくれた母への恩返しだからです。

    さあ、新しい一年の始まりです。「ゆとりを持つ」これが今年の最大の目標です。どの時代も、お母さんという存在は忙しいのです。ゆとりを持つことは難しいと実感してきました。しかし今ほど「ゆとり」の重要性を感じたことはなかったです。皆さんも人それぞれ立場は違いますが、お子さんのため、家族のために私とともに「ゆとり」を持つことを真剣に考えましょう。

今年もよろしくお願いいたします。


小倉郁子 

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2022年12月2日金曜日

11月の嬉しい報告

 11月はいい知らせが2つありました。


 去る11月13日に宇都宮短期大学音楽科創立55周年記念演奏会で、グリーグのピアノコンチェルトが行われました。その1楽章ソリストとして、卒業生代表加藤紗耶香さんが演奏されました。基礎力もあり、解釈もきちんとされた説得力のある演奏であったと、多くの方から嬉しい感想をいただきました。
私のところに来た頃は、音も響かず、ひたすら打鍵ばかりをレッスンしていた記憶があります。その彼女が、オーケストラに負けない音を出していました。常の研鑽の証ですね。




次はコンクールの報告です。
栃木県ピアノコンクール本戦が11月20日に行われました。そこでF級(高校生の部)でK・Kさんが金賞をいただきました。おめでとう!!
彼女は高校受験のため、昨年12月からお休みをしていました。今年の夏休みに復帰。復帰後、初めてのコンクールでの受賞です。素晴らしいことです。
復帰後の彼女は、高校受験を乗り越え一回りも二回りも大きく成長した姿で戻ってきました。ですから、充実した理解力と表現力を求めることができました。
これから益々成長することでしょう。


  師走の由来はいくつかあるようですが、師はお坊さんを指すようです。お坊さんが年末はお経をあげるのにも大変な時期であるということから師走と言われるようになったようです。

 私にとってこの一年は年中師走だったよな気がします。いつもお尻を叩かれているようで、走り続けてきました。去る11月13日には、宇都宮短期大学音楽科創立55周年記念の同窓会・記念演奏会が開催され、その準備に翻弄していました。お陰さまで来場者1,400名、メインコンサート来場者450名以上と満員御礼状況となりました。当日券を求められる方が多く、最後は入場をお断りする事態となりました。有り難い悲鳴です。

コロナ禍での開催ではありますが、開催する側、参加される側の両方での予防する習慣が成功に導けたのだと思います。そして自信にもつながりました。今また、全国的には感染者が増えてきているようですが、私共には開催後そのような報告はありません。ホッとしています。メインコンサートは、ピアノあり、オーケストラあり、歌あり、合唱ありと盛り沢山なプログラムでしたが、どの演奏も好評で55周年記念にふさわしい演奏会となりました。宇短大学生・卒業生・教員が一丸となって行なった大イベントでした。ご来場、ご協力下さった方々に深く御礼を申し上げます。


 さて、私は指導者を本分として生きてきました。音楽は人を作ります。子供たちが音楽を通して、人として大きく成長してほしいと願っています。その信念は変わりません。生徒さんと音楽づくりをしている時が一番充実していて楽しいです。苦労しながらも作品を仕上げていく過程には、その作品、作曲家の時代背景に始まり楽曲分析をして、表現するための技術の習得と表現方法を決めることなど、そのプロセスは数限りなくあります。それを生徒とともに一つずつクリアーして本番を迎えるまで導きます。その間、精神的なアプローチが重要で、生徒さんの性格に寄り添いながらサポートに徹します。どのように導くのか全てが試行錯誤の連続です。私はこのような時間が大好きです。


 ピアノ指導者は保護者とは違った立ち位置でお子さんと向き合います。子どもは必ず親元から離れていきます。その時に自立した一社会人として成長していくことを目指しています。人としての成長、心の豊かさを教えていくのです。私は子育ての期間は子供が親元から離れていくまでと考えています。我が息子は39歳になりました。親元を離れて20年になります。私の子育ての結果を20年間見続けています。反省することも後悔もあります。その経験をレッスンに投入しています。当教室は子育てを支援することをモットーにしています。親として悩むことなどありましたら、遠慮することなく声をかけて下さい。お母さんに迷いがあることはお子さんに大きな影響を及ぼしますので、早くに解決しましょう。

新年度に希望を持つために!!


小倉郁子 

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栃木国体での当教室の生徒さんの活躍&先輩生徒さんの演奏会@東京藝大奏楽堂

 10月は、42年ぶりの「いちご一会とちぎ国体」に始まりました。パラ国体まで盛会に終えることができ、栃木県民として嬉しく思いました。実は42年前の栃木国体の開会式に私は参加していました。

「あれから何と42年も経ったのかと・・時の経つのは早いものだ。」と一人感慨に深けっておりました。(苦笑)それはさておき、今回の開会式に当教室のS・Aさんが進行役を立派に務めました。私もTVで、彼女らしいハキハキとした清々しい司会とダンスで堂々と大役を果たしている姿も観て誇らしく思いました。


そして月末には、やはり当教室出身のS・Eさんが東京藝大の演奏会に出演されました。私も藝大に駆けつけ、演奏を聴いてきました。藝大校内にある奏楽堂が会場です。由緒ある素晴らしいホールで、彼女も4年間の集大成である練習の成果を余すことなく披露してくれました。彼女が小学生の時からレッスンをしてきたこともあり、感無量でした。奏楽堂のステージに立つまでには紆余曲折ありましたが、自分の道を全うし音楽を表現している姿から喜びが溢れていました。



表現するということは自分を曝け出すことです。自分がどんな感性を持ち、どんな考えを持っているのか、それをどのように表現するのか全て内なる力から現れてきます。感性を豊かに磨き、表現したいという気持ちを大切にすることは自然なことです。練習もしない、実力もないけれどステージに立つことが好き、人の前で何かを披露することが好きなど、自分を表現したい種火だけは持ち合わせている子どもたちが多勢います。つい大人は、練習もしないのに!勉強もしないのに!とその種火を潰そうとしてしまいます。ぜひその種火を成長させることをお考えください。長いスパンで成長を促しましょう。大人になって生きてくる資質です。それがどの世界で生きるかはわかりません。プレゼンテーションが重要な世の中です。自分の考えや企画を発表する機会は日常的にあるはずです。その時に実力を発揮できるかは人生を左右することもあります。その種火です。そのために総合的に子どもを育てましょう。将来に投資をしているのですから。5年後、10年後にどのように育っているかイメージして逆算することが、子育ての秘訣です。

そう考えて、普段の指導に当たっています。こどもたちの成長のお手伝いをできるように、これからもがんばります。


小倉郁子

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2022年9月27日火曜日

目から鱗のリトミック

 日はリトミックについてのお話です。

去る9月23日に宇都宮短大において、ダルクローズ・リトミックの講座が行われました。昨年に引き続き、リトミック界の第一人者である大城依子先生をお招きして2回目の講座でした。定員を超えるピアノ指導者が集い、充実した3時間でした。


リトミックは幼児教育のものと思われがちです。
それは幼稚園や保育園の教育現場で指導されているからでしょう。
でも、私はそうは思いません。ピアノは表現・想像・創造の世界です。
表現する上で重要なことは、体感という経験です。
知識として理解していても、実際に経験してみると感じ方に大きな違いがあるものです。それはどの年代も同様です。
以前は出来たことも、歳をとると出来なくなってしまい感じ方が違ってきます。

今回は大学生から60代の指導者が学ばれました。
ダルクローズメソッドは

①動きを通して音楽を感じること。一般的にこの分野をリトミックと称しています。
②歌うこと・聴くことを学ぶソルフェージュ。
③音という語源を使って即時で表現することができ、コミュニケーションをとることを学ぶ即興の分野。

この3つから成り立っています。
幼児教育では①のリトミックだけを取りあげているのです。
ですから残りの2つはピアノ指導者が担っていることになります。
この3つの分野は分離することはできず、相互関係によって深く繋がり総合的な教育と成長するのです。保護者の方々にもご理解いただけると幸いです。

大城先生がおっしゃっていた話をご紹介しましょう。
大城先生は全国でリトミック講座を展開されています。
多くの講座を重ねるうちに、リトミックが「音楽による音楽のための教育」なのに「リトミック講座のためのリトミック」に化かされていることに気づき、原点に戻り学び続けているというのです。
この現象は私もリンクするところがあり、ハッとさせられました。
頂点に立つ者こそ真摯に学び続けている姿を垣間見ました。
進化し続けることは容易なことではありません。
大城先生の学ぶ姿勢が今回の講座にも反映されていました。
なんとソルフェージュで取り上げた楽曲はバロックでした。
バロックとリトミックという組み合わせは想像を超えるものでした。
(昨年はベートベンでした。)ソルフェージュが楽しい分野だったとは・・・。
 
リトミックを幼児教育の分野に閉じ込めてはいけない。
生涯を通して学び表現力を磨き続ける音楽教育だと再確認をしました。
 
皆さんもピアノを細く長く学び続けることをお奨めします。
目先の結果や環境に翻弄されず、学び続けましょう。
必ず人生を豊かにするための力となることでしょう。

小倉郁子でした。

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2022年8月29日月曜日

里紗!!おめでとう。

 ピティナコンペティションにおいて、今年も中山里紗さんがグランミューズA1カテゴリー 第2位という好成績を修めました。毎年のことですが彼女の努力と意志の強さはもちろんのこと、今年は演奏活動・生徒指導を両立する中で、計画的に目標に向かって邁進する姿が印象的でした。忙しいながらも練習時間を確保し、総合力をもって仕上げていく力を身につけました。自らの力で仕上げたことが結果に結び付いたのだと思います。後に続く者たちの指針となる姿を示してくれています。

 彼女を知る人は口を揃えて「すごいね!」と言います。しかし彼女自身は唯々「ピアノが好き・ピアノを弾いているのが好き・どうせやるなら目標を持とう」と思っているだけだと思います。日頃の努力が認められたのです。 

🎵努力に勝るものはないですね🎵

里紗!!おめでとう。心から祝します。




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