2023年12月29日金曜日

秋のコンクールの結果報告

 早いもので令和5年も残すところ僅かとなってしまいました。皆さんの1年間はいかがでしたか?私は忙しい生活も、1年間のスケジュールが読めるようになり落ち着いてきました。

そんな中でレッスン生も頑張ってくれました。今年の総決算として、秋のコンクールの結果を報告しますね。

[栃木県学生音楽コンクール]
*中学校の部  Aさん 第3位
*高校の部   Kさん 第5位

[栃木県ピアノコンクール]
*日本人作品部門 B級 Yさん 本選第1位 SigeruKawai賞・日本ゆば製造賞・ソバハニ賞
*プレ部門    D級 Yくん 優秀賞
         E級 Aさん 銀賞
         F級 Kさん 優秀賞

[ブルグミュラーコンクール]
*栃木ファイナル 小学5-6年生 A部門 Aさん 銀賞
*栃木ファイナル 中学生部門  Rさん 銅賞
*東京ファイナル 高校-一般部門  Tさん 銀賞

[日本バッハコンクール]
*栃木地区予選 小学3-4年生 B部門  Mさん 奨励賞  

[全日本ピアノコンクール]  全国大会
*一般プロ:U 30の部  第7位 橋本花愛さん

私のレッスン生は一人ひとりの意思に添って、年間計画を立てています。
常日頃の努力の成果をステップやコンクール、諸々のコンサートなどで確かめることが多いです。
努力していることの方向性が合っているか、実力として定着しているか、完成してきた作品をステージで弾きたいなど、それぞれの目的でステージに上がります。
なぜならピアノはステージでの一回限りの演奏に全てをかける宿命があるからです。
それまでの努力の集大成として、自分の音楽を聴衆に届けるというパフォーマンスを課せられているのです。
そして聴衆と共にその空間を、喜びを、高揚感を共有したいのです。

今年も全ての生徒さんが、各自の目標に向かって着々と歩み続けてくれました。
そしてみんないい顔で年を越せそうです。私も幸せです。
有り難う!!やっぱりレッスンしている時が一番楽しいです。新年も宜しく。

2023年10月28日土曜日

ほのぼのとした話

 今回は中学2年生のほのぼの話をしましょう。

近年の中学校では、合唱コンクールの伴奏者をオーディションで決めるのはご存知かと思います。最近の合唱曲はポップス系が多く伴奏も難しい。Aさんは夏休みを利用して伴奏曲の練習をしました。しかし残念ながら伴奏者には選ばれませんでした。その時点で伴奏曲のレッスンは終了していましたので、私はすっかり忘れていました。先日合唱コンクールの結果が出たと報告があり、なんとAさんのクラスの伴奏者が伴奏賞だったというのです。私はその結果を聞いた時に、余程上手な生徒さんなんだなぁと思いました。

ところが、Aさんが私のレッスンで受けたことを伴奏者に教えていたというのです。クラスのために一致団結し協力して一つの目標に向かう中学生の姿が見えたような気がします。私は惜しみなく自分の持っている知識や技術、経験を人のために提供できるように育ったAさんを誉めてあげたいと思いました。一般的には自分が選ばれなかった悔しさが先に立ち、気づいていても口をつぐみ協力しない人の方が多いのではないでしょうか・・・

 もう一人の中学生Bさんは、私のレッスン室でのCさんとのやり取りの話です。
 偶然にも他の学校のCさんとレッスンが前後になりました。今までに面識はなかった2人のはずです。同じコンクールに挑戦していたことでプログラムで知ったようです。
 Bさんは通過できず、Cさんは通過という結果でした。するとBさんが「同門の仲間として頑張って!」とエールを贈っているのです。Cさんは私のところに来て間がなく、知人も友人もいない状況でした。そのCさんが「がんばれ!」と声を掛けられ、嬉しそうに応えている姿が微笑ましかったです。声も弾み、めずらしく明るいCさんを観ることができました。Bさんの人を思いやる優しい心とCさんの素直に受け留める姿を見て、中学生の真っ直ぐな成長を見られ私も嬉しくなりました。

 「ピアノ教育は人を育てる!」をモットーとしている私ですが、成長している一面に遭遇できて心から嬉しく思いました。一つのことを一途に頑張ることは、とても大変です。その過程で経験する多くのことから生徒たちは、ひと回りも二回りも大きく成長します。
 今回の2人の生徒さんは、自分の結果はよくなかったけれど、友人のために心を尽くすことができています。それは豊かな心と余裕があるからです。音楽の素晴らしさをしっかり習得している証でしょう。これからの社会を担っていく子供たちに、人生の先輩としてエールを贈りたいです。

「あなたたちの未来は輝いている!!」と。

IKUKOでした。

2023年10月17日火曜日

2023コンクールの結果発表!

 こんにちは!

10月も半ばとなり、ピティナコンペティションの結果特集号が届きました。改めて今年の結果を振り返ってみました。課題曲選択率のページは、指導者として興味深く次年度に反映するために大変参考になりました。また、新設されたコンプリート賞の導入は大いに賛同いたします。結果はともかく、全ての級をチャレンジするには並大抵の努力ではありません。その努力を認め称える賞は、何よりこれからもチャレンジし続ける参加者に大きなごほーびとなるでしょう。私のところでもグランミューズ部門Yカテゴリーで本選優秀賞を受賞した村上琴音さんと、橋本花愛さんの2人がA1〜F級までのコンプリート達成として受賞となりました。

 今回は橋本花愛さんを紹介しましょう。彼女は中3年生の時からレッスンを重ねてきました。「ピアノが上手になりたい!」という彼女の目標はぶれること無く、一途に努力を続けてきました。レッスンは基礎の習得が主で、打鍵の仕方・テクニック・楽譜の解読の仕方・音色の作り方、選び方・時代背景を踏まえた表現等、スクラムを組んで2人3脚で取り組んできました。そしてレッスンを始めてから5年が経過した頃から、ジワジワと実力を発揮し始め
今年は私の手を煩わせること無く、心の成長と実力がバランス良く育ち本選優秀賞となりました。そして今回のコンプリート賞へと繋がります。
 一つのことに時間をかけて努力を費やすことは、その人の人生において大きな財産となります。残された学生生活はもちろん、社会に巣立っていっても彼女は歩み続けるでしょう。
花愛さん!本当におめでとう。私も心から嬉しいです。

 次なる花愛さんを目指している後輩たちのピティナの結果を記しておきます。
本選優秀賞:A1 -1名、B-2名、グランミューズYカテゴリー 2名
  奨励賞:B-1名、デュオ初級B-1組、グランミューズYカテゴリー 2名
予選優秀賞:A1-3名、B-4名、D-2名、デュオ初級B-2組、グランミューズY-3名、J-1名
  特別賞:栃木支部賞 村上琴音さん、オンダ楽器賞 橋本花愛さん
  奨励賞:B-1名、D-1名
コンプリート賞:村上琴音さん、橋本花愛さん   でした。

 ピアノは”人をつくる” 今年もその実感を得ました。長期間をかけて先人(作曲家)に学び、
先人を敬い、少しでも先人に近づきたく努力を重ねることで、人としてもバランスのよい成長をします。私も多くの生徒を輩出してきましたが、どの生徒も総合力を身につけ皆いい子です。音楽の力は偉大です!

2023年7月30日日曜日

演奏会の報告

 梅雨も明け、本当に暑い日が続いています。この暑い夏をスポーツに、芸術に、そして勉学に励んでおられると思います。

7月15日に宇都宮短期大学音楽科の令和5年度のピアノ科新任教員による演奏会が催されました。4名の若手講師が一人25分プロで、それぞれが個性あふれる演奏をされました。
4名のうち加藤紗耶香さんは中学生の時からレッスンしてきた教え子です。バッハのトッカータとスクリャービンのファンタジーを演奏し皆様から称賛のお言葉を頂戴いたしました。
紗耶香さんも音楽大学講師としての実力を発揮され、責任を果たされてホッとしていることでしょう。彼女の努力はもちろんのこと、学生時代からお世話になっている菊池玲子先生のお陰と、心から感謝申し上げます。
紗耶香さんも地元で演奏活動と指導をバランスよく学び続けていくことでしょう。
今後とも宜しくお願いいたします。




2023年6月30日金曜日

子どもを多角的に見られる環境を

    日々多くの親子と触れ合うことから、最近、思うことがあります。核家族は普遍的な家族形態ですから、特別に取り上げるようなことではありませんが、我が子を育てている頃と比べて、子育てに対する見解が変化してきているように感じます。

 私の経験では、子供に関わってくださる全ての方のお力を借りて子育てをしてきました。例えば、小学校では学習を、祖父は囲碁と将棋、祖母は習字、私がピアノを、両親で道徳教育。それにスイミングと空手を習っていました。一人の子供を、多くの方々に客観的に指導してもらうことで特定の立場からの見方を回避することができます。親の偏った考えではなく、関わってくれている方々の総合的な指導により、バランスの良い子育てができたと思っています。

   しかし現代のご両親は、そのような観点での子育てを、あまりしていない(あるいは好まない)ように見受けられることが多いです。教育自体には大変熱心なのですが、人と比較することはあっても助け合う精神は薄いように感じることが多くあります。コロナ禍でその素地が構築できなかったからでしょうか・・。できれば関わりたくない。お節介は煩わしい。放っといて欲しい・・と思っている方が多いように感じます。

 子育ては親の仕事ですが、親だけでできるような小さなミッションではないと思います。一人の人格を形成する過程を導き養っていく、実に大きなプロジェクトです。ですから、親はどのような大人に成長して欲しいかというビジョンを持って、そこから「今は何をすべきか』を逆算して考え導きます。それは親だけで完結できるとは限らず、決して簡単なことではありません。できるだけ周囲にいる方々を巻き込んで、思いきって力を借りてみましょう。
 兄弟も少ない家族構成の場合はなおさらです。一人っ子の場合は多くの友だちを作ることも重要な要素です。多くの人と交流をすることで、コミュニケーション力や思いやり、協調性、責任感等大人になるまでに身につけたい要素が学べます。そうして逞ましい精神力の持ち主に育てましょう。「心も身体も健康!!」ということは本当に重要なことだと思います。

 それともう一つ。与えられた環境に順応しつつ自らの意思を持って歩む適応力を養いたいものです。今の時代は適応力がないと、社会から弾かれてしまいかねません。自分の存在をアピールすることが出来るようになるためには、適応力が必要だと思います。

 以上、私の子育て経験からの思い出話でした。皆さんのお役に立てたら嬉しいです。

IKUKOでした。

2023年6月25日日曜日

6月の嬉しい報告

 いつの間にか梅雨入りしていました。

雨上がりの晴れやかな空の色と澄みきった空気は最高です!我が家の庭にはなでしこの花が満開で、心を和ませてくれます。
6月に入るや否や、就職活動をしていた教え子から「内定をもらいました!!」と嬉しい知らせが届きましたので、お祝いの会食をすることにしました。コロナで封印していたので、久々の会食です。しかも若い若い3人が集まり、たわいない話の中で夢を語り、情報交換をし、心地よい刺激を受け、終始笑顔で写真に納まりました。年寄りを労わる気持ち満載で。(苦笑)
若い人との談笑はエネルギーをもらえることを実感しました。体も心も軽く帰路につきました。このグループのキーワードは『ご飯いきましょう!」です。またフッと誘ってくるのでしょうね。(笑)


6月10日は会食に参加できなかった同級生の小野紗季さんの演奏会でした。

大学内の選抜オーディションを経て、演奏会に出演しました。彼女はピアノの世界で生きていく決断をするのが遅かった生徒でした。それだけに高校時代は、遅れていたテクニックを身に付けることで精一杯でした。しかし大学生になり、技術も精神的な成長も安定し、選抜オーディションを受験するまでの実力を着実につけてきました。
当日の演奏は実力派の出演者の中で、しっかりと彼女らしい音楽を奏でていました。大学で指導いただいている鳥羽瀬宗一郎先生のお陰です。感謝申し上げます。そして勿論、コロナ禍であって、彼女の揺れることのない信念が身を結んだのだと思います。私も彼女に関わった一人として心から嬉しい1日でした。
これから残された学生生活を大いに謳歌しつつ、学生時代にしかできない貴重な学びを求めて邁進してほしいと思います。応援しています!!




2023年5月21日日曜日

演奏会の季節

 新緑の季節となりました。大型GWも終わり、これから落ち着いた生活リズムが作れますね。

学校行事、習い事の予定が軒並み入ってきます。それに翻弄されることなく、心に重石をつけ精神的に安定した生活がおくれるように心がけましょう。

さて、私のGWは演奏会づくめでした。教え子の演奏会に足を運んでおりました。
4月29日 藝大卒業生による「上野の森の響き」コンサートに清水瑛里加さんが出演しました。
諸先輩の方々の中で、アリアを堂々と歌いあげました。母校の宇都宮短期大学からも大勢の先 生方も駆けつけてくださり、喜びで終演しました。
母校から応援に  

清水瑛里加さん

4月30日 中山里紗ピアノ・リサイタル。宇都宮短期大学の特別協力を得て、多くの後援も頂き初リサイタルが開催されました。多くの関係者の皆様に温かく見守られ、プログラムを弾き切り、ご挨拶、アンコールと全て立派に力を尽くされました。主催側の私からも支援くださいました、全ての皆様に厚く御礼を申しあげます。ピアニストそしてスタートラインに立った彼女ですが、これからも持ち味の頑張り精神で多々ある山を乗り越えていくことでしょう。
後に続く後輩のよき目標になっています。これからも応援を宜しくお願いいたします。
宇都宮短期大学関係者の皆さま(中央が中山さん)  


私の門下生の皆さんと中山さん

柿の木音楽教室の皆さんと

夏生さんと中山さん

5月7日  spin notes  第2回渡辺研一郎コンサートに行ってきました。初回から参加していますが、独特の渡辺研一郎の世界が広がっていました。「響き」に特化したコンサート。会場の証明を消し、暗闇の中で目を瞑って音に集中する空間を作り上げていました。今回はグレゴリオ聖歌とサティ・シルヴェストロフの作品とのコラボプログラム。未知の世界に引き込まれていく体験でした。また彼も独自な音楽に突き進んでいます。見守っていきます!!

第2回渡辺研一郎コンサートプログラム

5月14日 栃木県新人音楽演奏会 今年は清水瑛里加さんが出演しました。3月のグループ飛翔の演奏発表会から2ヶ月。その間3回も彼女の演奏を聴きましたが、ステージを踏むごとに声に張りが出てきていました。関東圏の音楽関係の学部を卒業し、各大学の学長推薦を頂いた方の演奏会で、毎年我が教え子が演奏してくれるのは、嬉しい限りです。この演奏会出演を目指して後輩も日々の努力を続けることでしょう。


宇短大関係出演者12名の皆さん 

清水瑛里加さん


ピアノ講師になって45年になろうとしています。縁あって私のところで学び、巣立っていった教え子の晴れ姿を見るのも嬉しい限りです。


最後に、今年の大学合格者の追記です。
法政大学 社会学部合格 ・ 一橋大学 経済学部合格です。
おめでとうございます。社会で活躍できる人材になってください。応援しています。

IKUKOでした。

2023年4月6日木曜日

発表会&進路報告

 我が家付近では、サーモンピンクの桜から色濃いピンクの桃の花へと景色が変化しています。

春らんまんの今日この頃です。

3月19日に2年ぶりの「第21回グループ飛翔ピアノ演奏発表会」を開催しました。今回は私の職場でもある、宇都宮短期大学長坂キャンパスの須賀友正記念ホールでの開催となりました。

   
プログラム

全体集合写真


感染を考えてアンサンブルステージを控えました。アンサンブルをやらない発表会は21回目にして初めてです。その代わりに、教え子の中で良い音楽を目指して日々練習に励んでいる他楽器の学生たちに演奏をしてもらいました。生の歌声、クラリネットやファゴットの音色にふれ、会場の皆様方に他楽器の魅力をお伝えしました。そして、最後にカーテンコールではないですが、グループ飛翔を代表する大学生以上のメンバーを紹介させて頂くコーナーを設けて、華々しいステージを創りました。なんと宇短大の学長先生がお越し下さり、宇短大関係の出演者と記念撮影となりました。すでにピアニストとして活躍している者、まさに学生時代を謳歌しつつ自分みがきに専念している者が一同に集まりました。グループ飛翔演奏発表会は同窓会のようなもの。そこへ学長先生がお越し下さるなんてサプライズです!皆んな嬉しそうでした。

学長先生を囲んで

そして声楽の2人は、栃木TV出演という機会を頂きました。若手演奏家の門出を祝ってあげて下さい。4月25日(火)19時〜放送予定です。

今後のグループ飛翔メンバーの活動予定をお知らせしますね。
*ジュニアピアノ演奏会・・・5名の小学生参加・・・栃木TV 5月2日 19時〜放送予定
*4月29日 東京藝大卒業生による「上野の森の響き」コンサート・・・清水瑛里加出演
*4月30日 中山里紗ピアノ・リサイタル・・・中山里紗初リサイタル
*5月7日  渡辺研一郎 spin notes公演・・・西方音楽館
*7月15日 フレッシュコンサート・・・加藤紗耶香出演

「上野の森の響き」コンサート
中山里紗ピアノ・リサイタル

渡辺研一郎 spin notes 公演①

渡辺研一郎 spin notes 公演②


フレッシュコンサート

以上です。グループ飛翔を巣立って活躍するメンバーを見守っていきます。😄


さて最後に今年の受験生の結果を報告しておきましょう。
グループ飛翔メンバーとしてピアノと勉強を両立した方たちです。

  福井大学医学部医学科合格                      栃木女子高校合格
  創価大学経済学部合格           鹿沼高校合格
  宮崎医大医学部合格  (一昨年合格)

今のところ連絡の有った結果です。皆さん!合格おめでとうございます。
ご自分の夢に向かって一歩ずつ邁進することを願っています。

(私の独り言)     ピアノをやっていると緻密さと心のバランスを養っちゃうのよね・・😆

2023年3月2日木曜日

昨年秋からの活動報告(コンクールの成績など)と反田恭平さんの演奏会

大変遅くなりましたが、昨年秋からこれまでの報告をします。

まず、コンクール関係です。

[ブルグミュラーコンクール]
   小学5/6年生部門 全国大会においてK君が金賞をいただきました。
[日本バッハコンクール]
 宇都宮地区大会で小学5/6年C部門で I さんが1位特別賞をいただきました。
 全国大会で幼児B部門でO 君が銅賞でした。
 全国大会動画審査で一般B部門 早川満世さんが金賞でした。
[ピアノオーデション]
 全日本大会 指導者maestro部門において早川満世さんが金賞第1位でした。

全国大会入選のお友達6名でした。
今回も皆さんが真剣に取り組みました。どの生徒も1曲を深く追求することに惜しまない努力と喜びを感じていたと思います。それがコンクールをチャレンジするメリットですね。

     *為せば成る為さねば成らぬ何事も*   の心境です。


2月18日 王子ホールにてピティナグランミューズ部門の入賞者記念コンサートが
開催されました。
中山里紗さんが堂々とスペイン音楽を情熱的に演奏されました。当日は母校である宇都宮短期大学の学長先生が駆けつけてくださいました。
大変有り難く感謝の気持ちでいっぱいです。




 去る2月17日に、反田恭平さんとジャパン・ナショナル・オーケストラと佐渡裕さんの演奏会が開催されました。栃木県総合文化センターメインホール満席の盛大な演奏会でした。
 若手を中心とした素晴らしいオーケストラメンバーで、久々のオーケストラ演奏に感動しました。ショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲・マーラーの交響曲「巨人」という曲目であったからか、演奏している姿が楽団員全員が踊っているのかのようで、全身から溢れるような表現力でした。若々しく、生き生きとして、ハツラツとしていて・・とどんな言葉を並べてもピタッと嵌ってしまう演奏でした。そこに反田さんのピアノと指揮が鮮やかに色を添え、マーラーは佐渡さんの指揮でオーケストラの魅力を存分に引き出されていました。なんとも言えない至福のひと時を過ごし、クラシック音楽のもつ力を感じました。

 反田さんは昨年ショパン国際コンクールで、日本人として半世紀ぶりに2位を受賞されました。ピアニストとしての活動は勿論ですが、オーケストラのための会社を立ち上げ日本だけでなく世界に向けて活動をしているそうです。そしてなお、ショパン国立大学にて指揮の勉強もしている若手芸術家。自分のビジョンを明確にし、それに向けて努力し学び実行していく器の大きさを感じました。。

 現代では自分の才能を充分に発揮し最先端の扉を開け続けていく日本人が、音楽の世界だけでなく現れています。イノベーションして自分の価値や創造を世界に発信することが未来を創っていく源となっています。同じ日本人として心から嬉しく思います。このような方々によって導かれる未来は明るいのでは・・と私たちも期待せずにはいられません。その行為には夢があり、驚きがありたくましさを感じます。
 そしてそれを受け継ぐ子供たち。どんな大人になるのか?なりたいのか?常に自分の歩む道を問いかけながら夢に近づけていきます。そのために何をすべきなのかを見極め、惜しまず努力し続けます。親はどのような援助をすべきなのか試行錯誤しつつも導かなくてはなりません。

 子供たちの夢は七変化します。本当にやりたいことが見つかるまでには時間がかかります。それまでに悩み、考えてきた事、努力してきたことは全てが人間形成の礎となります。その夢を聞いてやってください。声を出して言うことにより、もっと具体的にイメージすることができるでしょう。先ほどTVで中学受験を終えた小学生へのインタビューを観ました。「将来の夢は?」という問いかけに「周りの人に迷惑をかけず、皆さんのために役立つ大人になりたい。」と答えていました。勿論これも素晴らしい目標ではありますが、夢がないな・・と思ってしまいました。もっと大きな夢を描いて欲しいと思いました。




2023年1月30日月曜日

憧れ・努力・喜びのサイクル

 新年が明けたと思ってましたら、もう1ヶ月が過ぎてしまいました。世の中は今年度の締めに、新学期の準備にと目まぐるしく動いています。コロナ禍であっても活気を感じます。

この3年間に得たものって何でしょう・・。はじめは負のことしか考えられませんでしたが、私たちは適応力に優れていたことに気がつきました。そしてコロナに負けない精神力、対応力、自己防衛力など、いつの間にか養ってきました。政府はコロナを第5類に位置付けるようです。さあ、ここからが今までに培ってきたコロナに対する経験が試される時です。私たち一人ひとりが自分を守り、そして自分らしく生きられる毎日にしましょう。

 しかし子供たちはこの3年間のうちにコミュニケーションの仕方、共同生活の基本、協調性などが希薄になってしまったそうです。小学校の現場では苦労されているようです。いろいろな制限の中で育ってきた子供たちです。知・徳・体のバランスが崩れてしまったのかも入れません。どんな状況でも子供たちの心は成長し続けています。嬉しい・楽しい気持ち・ワクワク感で心を満たしてほしいですね。

 ピアノは心を育てます。知的要素を多く含む音楽。徳は精神面です。豊な感受性と強い精神力を養います。そして健康な身体が基本です。ピアノは体力勝負ですので。ピアノで子供たちの心をほぐし、バランスの良い成長をしてほしいものです。この3つの要素を備えた音楽教育が、今こそ大きく貢献することでしょう。

 1月21日に菅原望ピアノリサイタルがありました。菅原さんの溢れるように様々な音色が飛び出してくる演奏を聴いた保護者の方が、「先生のおっしゃっていることがよーくわかりました。自分の子供の音だけ聴いていてはダメですね。」と感想を述べられました。その通りです。

生の演奏だからこそ得られる感動です。動画では味わえない醍醐味です。多くの皆さんと共有したい感動です。このような感動を数多く経験することで子供たちの心を育てましょう。

美しいものに憧れる→それを求めて努力する→そして得られた時の喜びを味わう→また次の目標に向かって歩みだす。このサイクルは、私が子育てをしている時に見つけました。このサイクルの習得を目指しましょう。自主性のあるバランスの良い安定した人に育てるために。


小倉郁子でした。また次回。

2023年1月16日月曜日

2023年のご挨拶

 松の内は空けてしまいましたが、改めて新春のお慶びを申し上げます。

人生100年時代と一言で言われますが、その時々に求めること、感じることは違うものです。

    産まれてから結婚するまでを第一期とするならば、この時期は自分を育てるとき。第2期、子どもが親元を離れるまでの子育ての時期。第3期、自らのキャリアを活かして自分らしさを世の中に発信する時期。第4期、残された老後の過ごし方を考える時期と自らの人生経験から分けてみました。

    私はもちろん4期です。体力と相談しながら仕事とのバランスを取り、ゆとりを持って老後を生活したいと思っています。しかし、世の中の状況は厳しい。長引くコロナ禍、年老いた母の介護等、若い時には無かった条件が出てきました。その中でも自分らしさを求めようとすることが意外に難しいことに気づきました。

    ここ数年は走り続けてきたので、ゆとりの大切さを痛感しています。ゆとりが無いと優しく慣れないのです。人の話に耳を傾けられないのです。今一番望むことは、年老いた母とゆっくり過ごす時間が欲しい。母に寄り添い話を聞いてやりたい。生きるために、迷惑をかけないように一生懸命神経を使って生活している母に優しくしてあげたいです。母に寄り添うことは、今まで育てて見守ってくれた母への恩返しだからです。

    さあ、新しい一年の始まりです。「ゆとりを持つ」これが今年の最大の目標です。どの時代も、お母さんという存在は忙しいのです。ゆとりを持つことは難しいと実感してきました。しかし今ほど「ゆとり」の重要性を感じたことはなかったです。皆さんも人それぞれ立場は違いますが、お子さんのため、家族のために私とともに「ゆとり」を持つことを真剣に考えましょう。

今年もよろしくお願いいたします。


小倉郁子 

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